【呉東和虎さんのコラム15】ビートルズ13thアルバム

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The Beatles(ビートルズ)アルバムの歴史 Vol.14『Let It Be』

「The Beatles(ビートルズ)」のオリジナル・アルバム全13枚に注目し紹介してきましたが、今回14回目でラストを迎えます。前回の12thアルバム『Abbey Road』に続きまして、13thアルバム『Let It Be』です。ビートルズとして、最後に発売されたこのオリジナル・アルバムは、どのようなものだったのでしょうか?

13thアルバム:『Let It Be』

13thアルバム『Let It Be』は、ポール・マッカートニーがビートルズから脱退することを発表した1970年4月10日から約1ヶ月後の5月8日にイギリスにてリリースされました。また、アメリカでは同月の18日に、日本では6月5日にリリースされています。

この最後のアルバム『Let It Be』には特殊な経緯があり、1969年1月から行われた「ゲット・バック・セッション」をもとに、アルバム『Get Back』として発売するための製作が行われていました。それは、前作の12thアルバム『Abbey Road』の製作前でしたが、様々な要因から発売されることはありませんでした。

そして『Abbey Road』のリリースからしばらく経った1970年初頭、アルバムの名称を『Get Back』から『Let It Be』に変更されることが決定し、新録音曲とパートごとの修正も加え再編集されて発売されることになりました。

このことから、12thアルバム『Abbey Road』と13thアルバム『Let It Be』の微妙な認識の差が生まれています。そんな背景があったことも頭に入れながら、ラストアルバム『Let It Be』の中身を見ていきましょう。

13thアルバム『Let It Be』は、全12曲で構成されています。オープニングナンバーを飾るのは、ポールの曲でジョン・レノンとのツインボーカルで歌う『Two Of Us』です。2曲目はジョンの曲で「Dig a pony」で、ジョンが歌いポールがハモリます。

3曲目はジョンが歌う「Across the Universe」、4曲目にはジョージ・ハリスンの「I Me Mine」で、1970年4月にビートルズとして最後にレコーディングされた楽曲でした。

5曲目は「Dig It」でジョン、ポール、ジョージ、リチャード・スターキー(リンゴ・スターの本名)の4人の名前が作詞・作曲にクレジットされています。6曲目はアルバムのタイトルでもある「Let It Be」をポールが歌いあげます。この曲は1970年3月にシングル盤としてリリースされていますが、ビートルズとして最後のシングルとなってしまいました。

7曲目「Maggie May」は、イギリス・リヴァプールに伝わる民謡に編曲を加えたものをジョンとポールが歌います。8曲目の「I’ve Got a Feeling」は、ポールが書いた同タイトルの曲と、ジョンが書いた「Everybody had a hard year」の2曲を組み合わせた楽曲です。

9曲目は「One After 909」をジョンが歌い、ポールがハモリます。この曲は、ストレートなロックンロールな曲になっていますが、ジョンいわく「17歳くらいのごろに書いた曲」、ポールいわく「僕らの最初の頃の曲」と聞くと、この曲には何か感慨深いものを感じます。

10曲目はポールで「The Long and Winding Road」は、アメリカではシングルカットされたほどの人気曲なのですが、このアルバムの制作にあたり、プロデューサーのフィル・スペクターによってオーケストラと合唱がオーバー・ダビングされたことに対し、ポールが憤慨し大きな問題となりました。

11曲目はジョージが妻のパティ・ボイドに向けたラブソング「For You Blue」を歌い、ラストナンバーは、ポールの「Get Back」で締めくくります。


上記でも触れた、1970年4月10日、ポール・マッカートニーがビートルズからの脱退を宣言したことにより、事実上ここまでで「The Beatles(ビートルズ)」の歴史に幕を降ろしました。

1962年にイギリスにて1stシングル『Love Me Do / P.S. I Love You』でデビュー してから、1970年までの8年弱という短い期間に13枚のオリジナルアルバムを発表したビートルズ。数々のヒット曲と様々な記録を打ち立ててきました。彼らがその後の世界の音楽に与えた影響は、計り知れません。

ここまでで、「The Beatles」の全13枚のオリジナルアルバムの紹介を終わらせていただきます。簡単な紹介でしたが、アルバムの雰囲気は掴めていただけたのではないでしょうか?

「The Beatles(ビートルズ)」のアルバムを聴いたことがある人も、無い人も、是非いま一度、彼らの曲に耳を傾けてみてください。新しい発見があるかもしれませんよ。

読み終わったあとに今までよりも「The Beatles」に興味を待っていただけたのであれば幸いです。

最後まで、読んでいただきありがとうございました。

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呉東和虎(ごとう かずとら) プロフィール

1972年愛知県生まれのフリーライター。中学生のころからの35年以上、毎日「音楽」を聴いてきました。音楽は生活の一部であり、聴いてきた音楽・読んできた本・見てきた映画で、その人の半分は形成されていくものだと感じています。音楽は「ロック」好き、自らギター・三線を弾きます。

ライターとして、音楽・バイク・車・ファッション・アニメなどの情報をお伝えしています。私の記事を読んでいただいた人に、何らかのプラスになる情報を提供できるように執筆していきます。

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